日常茶飯事<next>22
んっ・・・?
「ん゛ん゛っ!?」
ノド・・・すごく痛い・・・。
つばを飲み込むだけでチクチクする〜。



「由奈起きてる?
 早くしないと遅刻するよ?」
「瀬奈・・・ノド・・・痛い・・・。」
「ホントだ、声かれてるね・・・。
 風邪かな?熱は?」
そう言って、僕のおでこに自分のおでこをくっつけた。
「わ・・・やめてよ・・・。」
瀬奈のアップなんて見たくないよ!!
「総ちゃんもよくこうやってたから・・・。
 でもこれって、イマイチよくわからないんだよね。」
今度は手を持ってきた。
あ・・・冷たくて気持ちいい・・・。
「熱あるんじゃない?熱いよ?
 体温計持ってくるからとりあえず布団に入ってて。」
なんとなく体がだるいかなぁ・・・。

風邪だったらヤだな・・・。
僕、薬は錠剤も粉も両方嫌いだし、熱が高かったら座薬を入れられるもの。


「耳貸して。」
耳で測るヤツだ。
一瞬だから、ごまかせないんだよね。
「37度5分だって。
 学校に欠席の連絡入れとくから温かくして寝てなよ。」
「うん・・・。」



「由奈、病院行くから用意して。」
「行かなくてもいいよ。」
「総ちゃんが行ってこいって。」
パパが行けって言っても、一緒に行くのは瀬奈だもん・・・。
パパが忙しいのはわかってるけど、でもパパの方がいいな・・・。
「それに今年はインフルエンザも流行ってるから、もしかしたらインフルエンザかもしれないし・・・。」
僕のは絶対風邪だ。
また点滴されるかな・・・。
薬は嫌いだけど、点滴は好きなんだ。








「ちょっと混んでたね。
 お昼食べたら薬飲んでおとなしく寝てるんだよ?」
「・・・・・。」
薬は粉と錠剤が2種類の合計3種類を、毎食ごと一週間分だ。

「寝てるフリしてゲームとかやってちゃダメだよ?」
「しないよ・・・。」
瀬奈じゃないんだからそんなこと・・・。
きっと瀬奈はやってたんだ。
だから僕に注意するんだ。












もう4日目で咳は出るけど熱は下がったのに、今日は金曜日だから、用心のために休みなさいって言われた・・・。
でも高い熱も出なかったから、座薬入れなくてすんでよかった。



「はぁ〜。」
退屈だな・・・。

「瀬奈、ゲームしていい?」
「寝てないとダメだよ。」
「だってもう熱も下がったし、学校行きたかったのにパパが休みなさいって
 言ったから・・・。
 退屈なんだもん・・・。」
「うん、ダメだってば。」
いい加減な返事しないでよね。
自分はゲームに夢中で、TV画面ばっかり見てこっちを見向きもしないんだから!!

「あっ!!
 何するんだよ!?」
「ふんっ!!」
ムカつくからリセットボタン押してやった。
「バカ!!」
「瀬奈の方がバカだ!!」

「何を騒いでいるの?」
「パパ!!
 お兄ちゃんがゲームやらせてくれない〜。」
パパに言い付けてやる。
「だって由奈は風邪で休んでるんだから、寝てないとダメじゃん。」
そ・・そうだけど・・・。
瀬奈の言ってることは正しいし、パパ怒るかなぁ・・・。

「でももう熱ないし・・・学校も・・・行きたかったのに・・・。」
ちょっとしおらしくすれば大丈夫かな?
「じゃあお昼ご飯まで。
 昨日まで熱があったんだから温かくして、しんどくなったらすぐベッドに入るんだよ?」
「うん。」
やったぁ!!

「瀬奈、早くお昼の用意して。」
「え〜っ・・・。」
「瀬奈!!」
「は〜いはい・・・痛っ。」
「気のない返事をしない。」
ぷっ・・・お尻叩かれてる〜。
やっぱり瀬奈はバカだ。








今日の夕ご飯は瀬奈がいなかったからラクに持ち出せたけど、朝と昼は
持ち出しにくかったんだよね、薬。
もう治ったのに、どうして飲まなきゃなんないんだろ。

ん〜、よし!!ちゃんと流れた。
ゴミ箱に捨てたらバレちゃうかもしれないから、トイレに流してるんだ。
あとは袋をゴミ箱に捨てに戻るだけ。

「わっ!!パパ・・・。」
びっくりした〜、トイレから出たら目の前にいるんだもん・・・。
「由奈、部屋はそっちじゃなくこっちでしょ?」
そっちはキッチンで、こっちが僕の部屋だから・・・。
「う・・・うん・・・ちょっと水を飲みに・・・。」
「そう?
 由奈、両手広げて?」
えっ!?
「ど・・どうして・・・?」
やばい・・・パジャマはポケットないから粉薬の入ってた袋、手に持ったままなのに・・・。
「風邪薬、トイレに捨てたでしょ?」
どうしてバレてるの!?
「ちゃんと・・・飲んだよ・・・。」
「だったら手を見せて。」
「・・・ごめんなさい・・・。
 捨てました・・・。」
どうやったってごまかせないよ・・・。
「今日はずっと捨ててたでしょ?
 朝はトイレに残ってたよ。」
流れたはずなのに・・・。

「部屋へ行こうか。」
「・・・・・。」



パパは学習机の椅子に、僕はパパと向き合うようにベッドに座らされた。
「何のための薬かわかってる?」
「・・・風邪を治すため・・・でも・・・もう熱下がったから・・・。」
だからもう飲みたくなかった・・・。
「熱が下がったから治ったとは限らないんだよ?」
「わかってる・・・ごめんなさい・・・。」
「わかってるのに、どうしてそういうことをするの。」
「飲みたくなかったから・・・飲まなかったら怒られるから・・・だから・・・。」
「捨てたらもっと怒られるってわからないの!?」
「うぇ・・・えっく・・・バレないと思った・・だも・・ん・・・。
 ごめ・・なさい・・・ひっく・・・。」
「病気の時にお仕置きはしたくないけど・・・しょうがないね。」
そう言うとパパは立ち上がって僕を抱えるとベッドに腰掛けた。

「嫌・・・ごめんなさい・・・もうしない・・・。」
「もっとひどくなったら治りにくいし、入院しないといけなくなるかもしれないんだよ!?」
パジャマのズボンなんて簡単に引き下ろされる。

「パパ・・・やだ・・・痛ぁい。」
捨てたらお仕置きされるって・・・お尻を叩かれるってわかってたのに・・・。

「痛ぁ〜い!!
ごめんなさぁ〜〜〜い・・・うわぁぁ〜〜〜ん・・・。」
わかってやってる僕が・・・自分が情けない・・・。

「やぁ・・やだぁ・・・パパァ〜・・・。」
僕が悪くてお仕置きされてるのに、嫌だって言っちゃダメかな・・・。

「ごめんなさい〜・・・うえぇぇ〜〜〜ん・・・。」
「わかったらもう寝なさい。」



僕を膝から下ろすとパンツも上げてくれず、それ以上は何も言わずに部屋を出て行った。



いつもより少なく叩かれてるはずなのに、いつもより痛く感じた・・・。

2005年09月12日(月) 11時40分50秒 公開
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