日常茶飯事<next>25
今日はクリスマスイヴかぁ・・・。
ケーキと・・・作るの面倒くさいからチキンを買って・・・スープは作ろうかな・・・。
いっそのこと、ディナーバイキングとか連れてってくれないかなぁ・・・。
でも下手に頼んで怒られたらヤだしな・・・。


甘い考えはやめて、スーパーが混まないうちに買い物を済ませとこう・・・。


うわ、寒〜〜〜い!!
やっぱり買い物はやめてデリバリーにしようかな・・・。
「瀬奈、買い物行くの?」
「うん、ケーキは白の生クリームでいい?」
「何でもいい。
 今日はセナん家(ち)でクリスマスパーティーなんだ。
 だから、晩ご飯もいらない。」
「セナ?」
僕と同じ名前の友達なの?
「うん、友達の小倉くん。」
ん?
「晩ご飯いらないって・・・。」
「ご馳走になるんだ。
 パパも行っていいって言った。」
「ふ〜ん・・・そうなんだ。」
晩ご飯をご馳走になるってことは、帰りも遅くなるんだよね・・・?
あの総ちゃんがよくOKしたなぁ。
僕が子供の頃は絶対ダメだったのに・・・。





「瀬奈、お帰り。
 外は寒かったでしょ?」
「うわぁ!?」
びっくりした〜〜〜。
何を玄関先で待ち構えてるんだよ!?
玄関先で待ち構えられるのは、気分的に嫌な思いが横切る・・・。
子供の頃、毎日のように待ち構えられて、どれだけお尻を叩かれたことか・・・。
「ほら、手も顔も冷たいじゃない。」
スーパーの袋を手に取り、もう片方の手を頬に添え、軽くキスをされた・・・。
「話があるから、ベッドルームへおいで。」
話があるのにベッドルーム!?



「立ってないでここへ来なさい。」
ベッドに腰掛けた総ちゃんが、自分の右側を指差す。
右側なのは、いつでも膝に引き倒せるようにするためだ。
「今日は由奈がいないからゆっくりできるよ?」
「な、何を・・・ゆっくり・・・?」
「いろんなこと&#9825;」
こ、怖い・・・。
「まずは・・・。」

「ぎゃああぁぁぁ〜〜〜!?」
やっぱり〜〜〜!!
いきなり膝に引き倒されたじゃない!!
「最近ゲームばっかりで、家事を手抜きしてるでしょ?」
だって・・・僕の一番好きなタイトルの最新作なんだもん・・・。
「そんなこと・・・ないよ・・・?」
「何度同じことを言わせるの。」
大きなため息と同時に、お尻に平手が振り下ろされる。

「いったぁ〜〜〜いっ!!
 嫌・・・総ちゃん・・・ごめんなさい〜!!」
「言い訳をするな、嘘をつくなって昔から何度言ってると思うの!?」
「だって〜・・・正直に言ってもお尻叩かれるもん・・・。」
どうせ叩かれるんだから、嘘をついて、あわよくばバレなきゃ叩かれなくて済む。
そう考えるのが普通じゃない。
「全く反省していないどころか、開き直ってる分、子供の時より性質(たち)悪いじゃない。」

「嫌・・・ごめんなさい・・・反省してる〜。
 やめて、痛い・・・やめてよぉ〜〜〜!!」
「外が寒かった分、お尻も冷たいよね。
 これで少しは温まるでしょ?」

「嫌だ、痛い・・・痛いよ!!」
体が冷え切ってると、刺すような痛さがお尻に広がるんだ。

「や!?やめて・・・嫌だってば!!」
今度は足を組まれたから、お尻が持ち上がって恥ずかしい・・・。

「うわぁ〜ん・・・総ちゃんのイジワル〜・・・バカぁ!!嫌い!!」
「そういうことを言うと、いつまでも終わらないよ?
 今日もお仕置きだけで終わろうか?」
「嫌だ・・・総ちゃんだって我慢できないくせに〜!!」
「そういうとこは学習してるんだね!!」
「ぎゃあぁぁああ〜!!」
ううう・・・これ以上痛くできないってくらいの力で叩かれた・・・。

「もうヤだぁ・・・やめて・・・。」
「子供じゃないんだから、これくらいで終わるわけないじゃない。」
「ずるい〜。」
俺の膝の上では子供でいろ、とか言ってたくせに〜!!
お尻を叩く数は子供と一緒じゃないの!?

「今日は泣かないの?」
「そこまで子供じゃないもん・・・。」
「おもしろくない。」
連打するのはやめて・・・。

「嫌ぁぁ〜〜〜!!」
泣かないと終わらないの!?
「や・・・?あっ・・・。」
お尻を叩いていた手が、股間から滑り込んできて、あちこち弄(まさぐ)っている・・・。
「随分大きくなってるね。
 お尻を叩かれるのがそんなに気持ちいい?」
「・・・よくない・・・。」
痛いだけだもん・・・。
「でも・・・総ちゃんの膝と手は好き・・・。」
「そう?」
「ひぁっ・・・あんっ・・・いっ・・・。」
指が穴に入ってきた・・・。
「痛い。」
「暫くしてなかったからね、ゆっくり解(ほぐ)してやるよ。」
お尻が持ち上がったままだから恥ずかしい。


「瀬奈、腕枕してやるからベッドに寝て。
 かわいい顔が見えない・・・。」
言われた通りにベッドに横になる・・・。
そういえば子供の頃、総ちゃんの腕枕も好きだったな・・・。

「んっ・・・。」
濃厚なキス・・・僕も舌を絡め返した方がいいのかな・・・。



「かわいかったよ。」
「ん・・・。」
なんて返していいかわからない・・・。
「中古だけど、クリスマスプレゼントにこれやるよ。」
「え?」
これ・・・フェラーリのキー!?

「いいの!?」
「うん、瀬奈にボロボロにされたから、また新しいの買うよ。」
一瞬喜んだのに・・・総ちゃん何台買うんだよ・・・。

「晩ご飯は俺が作ってやるから、瀬奈は由奈を迎えに行ってきて。
 住所は・・・。」







ここかぁ・・・。
『小倉』って言ってたけど・・・まさかね?
「こんばんは〜。」
「は〜い。」
玄関のキーチェーンを外し、中から現れたのは・・・やっぱり『小倉 杏』・・・。
「あの、弟を迎えに・・・。」
「由奈くんね。
 ちょっと待ってね。」


「今、対戦してるからもう少し待ってって。
 寒いから中に入って。」
「う、うん・・・。」
不思議だな・・・ちゃんと『女』になってるんだよね・・・。
小学生の頃はケンカばっかりしてて、女の子として見てなかったのに・・・。

「今日は仕事じゃないのね。」
「うん・・・いろいろあって・・・。」
今日は店のクリスマスパーティーだから、総ちゃんが行かせてくれなかったんだよね・・・。

何を・・・話していいのかわからない・・・。
「あの・・・また店に来てよ・・・。」
「こんなところで営業?」
「え・・・あ、ごめん・・・。」
ダメだったのかな・・・。

「私ね、今就職活動中なのよ。
 いつまでもホステス続けるつもりはないし・・・。」
「そうなの?
 早く決まればいいね・・・。」
「うん、ありがとう。」



「瀬奈、お待たせ。
 杏ちゃん、今日はおじゃましました。
 ご飯おいしかったです、ごちそうさまでした。」
杏ちゃん!?小倉、由奈に名前で呼ばせてるのか!?
「帰ろうか。
 おじゃましました。」
「由奈くん、また来てね。」
「はい、さようなら。」
「さようなら、気をつけてね。」
小倉が『女』なのも不思議だけど、『お母さん』なのも不思議だ・・・。

2005年09月12日(月) 11時43分45秒 公開
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