日常茶飯事64
今日は侑也と涼一とで遊ぶんだ。
途中でコンビニにおやつを買いに行こう、ってことになったから、お金を持って行かないと・・・。
今月のお小遣いはもう全部使っちゃってないんだけど、総ちゃんくれるかなぁ・・・。



「ただいま。」
「おかえり。
 元気ないけどどこか具合悪いの?」
「ううん、どこもなんともないよ。」
僕、そんなに元気なさそうな顔してたのかなぁ・・・。
「じゃあ一緒におやつ食べよう。」
「いらない・・・。
 えっとね・・・これから侑也達と遊ぶんだ。
 それでみんなでおやつ買いに行こうってことになって・・・。」
お金欲しいって言い出しにくくて、上目遣いに総ちゃんを見た。
「それで?
 お小遣いは全部使っちゃってないの?」
「う、うん・・・。」
「200円でいい?」
「くれるの!?」
「だってないんでしょ?
 それなのに約束するから仕方ないじゃない。」
総ちゃんはしぶしぶながら200円をくれた。





「お待たせー!!」
公園に集合したら、家から一番遠い僕が、いつもみんなを待たせる結果になるんだよね。
「みんなはいくら持ってきたの?」
「俺300円。涼一は?」
意外と僕より侑也の方が多いんだ・・・。
「俺?俺は・・・。
 ジャーーーン!!」
もったいつけて、ズボンのポケットから取り出したのは携帯電話だ。
「「あっ!!」」
「それって“おサイフケータイ”ってヤツ!?」
「涼一、すごーーーいっ!!」
お小遣いもたくさんもらってるうえに、おサイフケータイまで持ってるなんてすごい!!
「もしかして、それで買うの?」
「そうさ、ジュースくらい奢ってやるよ。」
「やった!!ありが・・・。」
「俺は自分で買うからいいよ。」
侑也ってば、あっさり断らなくても・・・。







涼一にジュース買ってもらったし、自分で買ったポテトチップスとチョコがもたれてるから、夕ご飯あんまり食べたくないな。
「瀬奈、しんどいの?」
「う、ううん。
 あんまりおなか空いてないだけ・・・。」
「200円でおなかいっぱいになるくらい、何を買ったの?」
「えっと・・・ポテトチップスとチョコ。
 それと・・・涼一がジュース買ってくれた・・・。」
「涼一くんが?」
「うん、スゴイんだよ!?
 涼一、自分専用のおサイフケータイ持ってるだよ?
 誕生日に買ってもらったんだって。いいなぁ〜。」
そういえば総ちゃんが最近買い換えた携帯電話も確かおサイフ携帯だったような・・・。
同じのでいいから僕にも買ってくれないかなぁ・・・。
「でもそのお金を払うのはご両親でしょ。
小学生のうちからそういうのを持たせるなんて、あまり感心しないな。」
あ〜あ・・・。この調子じゃ絶対買ってくれないな・・・。










「え!?今日もコンビニ行くの!?」
今日も侑也と涼一で、遊ぶ約束をしながら学校から帰ってる。
「うん、今日はフィギュア付きのお菓子の新バージョンが出るし。」
そっか、今日だったんだ・・・。
「何のフィギュアだっけ?」
侑也は特に興味がなくても聞きたがるんだから。
「ゲームのキャラクターだよ。」
確か僕の好きなゲームのキャラもあったはずだ。
でも昨日の今日だから、総ちゃんお金くれるかなぁ・・・。





「これだけ・・・?」
「昨日と同じ200円だよ?」
とりあえず総ちゃんにもらうことにしたんだけど、フィギュアのお菓子は315円するんだ。
「あと100円ほしい・・・。」
前はリビングに小銭の入ったビンがあったのに、今は総ちゃんのベッドルームに持っていかれたから、勝手にもらえなくなっちゃった・・・。
でも15円くらいなら、貯金箱に残ってるはず。
「昨日も200円でおなかいっぱいになったんでしょ。
 200円で十分じゃない。」
「だって昨日は涼一にジュース買ってもらったもん!!
 それに今日はフィギュアのお菓子を買うんだから、おなかいっぱいにならないよ!!」
「フィギュアのお菓子?
 そんなのはお小遣いで買いなさい。」
「お小遣い使っちゃったもん・・・。」
「今買わなくても来月まで待てばいいじゃない。」
「・・・・・。」
来月には、また新しいのが出るよ・・・。





「お待たせ〜。
 あれ?侑也は?」
まだ来てないのかな。
「侑也は急用で来れないんだって。」
「そうなんだ・・・。
 じゃあ2人で買いに行こう。」
侑也ってば付き合い悪いの。



「ん〜・・・。
 中身、わからないね・・・。」
箱のふたを少し持ち上げて覗いてみるけど、箱のベロが邪魔で中が全く見えない。
振ってみてもわかるはずがないけど振ってみたり。
「俺はとりあえず5個買う。」
「じゃあ僕も5個買う!!」
って、このコンビニには10個しか置いてないけど。

「あれ?瀬奈も携帯持ってたんだ?」
「これは総ちゃんのだよ。
昨日涼一が使ってたから、使い方わかった。」
リビングに置いてあったから、こっそり持って来たんだ。
総ちゃんは、家にいる時は携帯電話なんて使わないから、帰ったらこっそり戻しておけばいいんだもんね。
それに総ちゃんだって買い物に使うはずだから、いくら使ったなんて覚えてないだろうし。



「何が入ってるかな。」
「同じのがあったら交換しようぜ。」
「うん。」
お店を出たすぐに箱を開け、中身を確かめている。
「あ、ほしくないヤツだ・・・。」
「俺もそれのシリーズの他のキャラだ。」
「これも・・・。」

「もう最悪〜〜〜!!
 3個はほしくないシリーズで、しかも同じキャラだよ!?」
他の2個も、どうしてもほしいシリーズじゃなかったし・・・。
「俺はほしかったのが2個あった。」
「いいな〜・・・。
 ねぇ、他のコンビニも行こうよ。」
こうなったら、ほしいのが出るまで・・・。
「うん、でも瀬奈は門限あるんじゃなかった?いいのか?」
それを忘れてた・・・。
「う、うん・・・。ちょっとキツイかも・・・。」
「じゃあまた今度行こうぜ。
 ついてない日は何個買ったって同じだよ。」
「そうだね・・・。」
涼一にしてはいいこと言うじゃん。
僕も早く帰って、携帯電話を戻しといた方がいいかも。







「ただい・・・げっ!!そ、総ちゃん・・・。
まだ・・・門限過ぎてないよ・・・?」
それなのにどうして玄関にいるの・・・?
もしかして携帯電話を持ち出したのがバレちゃったのかなぁ・・・。
「瀬奈に聞きたいことがあるから待ってたんだ。」
声が怒ってる・・・。
やっぱりバレちゃったんだ・・・。どうしよう・・・。
「総ちゃん・・・。僕・・・トイレ行きたい・・・。」
トイレは鍵がかかるから中でゆっくり・・・。
「話が済んでからね。」
そんな・・・。
「も・・・もれちゃう・・・。」
「しょうがないな・・・。」

「どうして・・・ついて来るの・・・?」
「瀬奈は絶対逃げるから。
 ドアは開けたままね。」
「・・・おっきい方がしたい・・・。」
「ウソをついちゃダメだよ。」
「ホントだよ・・・。」
ホントはウソだけど。
「話が済んでからね。」
「わっ!?や、やだ・・・。総ちゃん!?」
もうちょっとでトイレってとこで、急に総ちゃんに抱きかかえられた。
「トイレに行きたい、ってのもウソだよね?」
「ホ、ホントだもん・・・。」

ジタバタもがいても、あっと言う間にリビングに連れてこられちゃった・・・。
「やだぁ、総ちゃん下ろして・・・総ちゃ・・・あ。」
抱えられて僕がもがいたから、ズボンのポケットに入っていた携帯電話が落ちた。

「・・・話を聞く手間が省けたよ。」
総ちゃんは僕を抱えながら、器用に落ちた携帯電話を拾い上げ、チェストの上に置いた。
「う、うわぁ〜〜〜ん!!ごめんなさぁいっ!!」
「やっぱりコレで買ったんだね。」
「だって・・・ほしか・・・痛いっ!!」
ズボンの上から思い切りお尻を叩かれた。

「言い訳は聞かない、って何度も言ったよね。」
そう言って、さっさと僕のズボンとパンツを下ろすと、膝の上に腹這いに乗せた。

「うわぁ〜〜〜んっ!!いったぁーーーいっ!!やだやだやだ!!」
「自分が悪いことをしたってわかってるでしょ?」
「わ、わかってる・・・。
 わかってるからやめて。」
「わかっていてするんだから、お尻を叩かれるのもわかっていたよね!!」
どうしてそうなるの!?

「やだ、総ちゃん・・・痛いよぉ。やだぁ!!」
「瀬奈のことだから、どうせバレないと思ってたんでしょ!?」
「ち、違・・もん・・・。」
ホントはそうだけど、でも、どうしても総ちゃんには素直になれない・・・。
「ウソをつくんじゃないの!!」
「いったぁーーーいっ!!
 や・・・あぁっ・・・うわぁ〜〜〜んっ!!ごめんなさぁいっ!!」
お尻が痛すぎて熱くなってきたよぉ・・・。

「やだ・・・痛い。
もうしない・・・しないからやめて・・・総ちゃ〜ん。」
「その言葉もいつも聞いてるよ。」
「ふぇぇ〜〜〜ん・・・痛い〜。」
僕を押さえてる力が強いから、きっとまだまだやめてくれないんだ・・・。
「ごめんなさい・・・。
やだぁ・・・あぁ〜〜〜ん。」
「そんなに足をバタバタさせるとズボンが脱げちゃうよ?」
そんなの、わかってるよ・・・。
「総ちゃ・・・やめて・・・痛いぃ〜っ!!」
もう中沢さんも帰っちゃったから、ズボンくらい脱げてもいいもん・・・。



「ちゃんと反省した?」
そう聞いてくる総ちゃんの声は少し優しくなってた。
「う、うん・・・した・・・。」
あれからどれくらい叩かれたんだろう。
お尻が痺れてるような気がする。
「じゃあもういいよ。」
「う、うん・・・。」
あっさり僕を膝から下ろしてくれた。
ホントにもう終わりなのかな。
いつもならこの後、まだ2〜3回叩かれるのに・・・。

「ほら、ズボン上げて涙も拭きなさい。」
総ちゃんは、言うより先にズボンを上げて、涙を拭いてくれた。
「ふぇ・・・ごめんなさい・・・。」
「もういいんだよ。」
お仕置きの前はすごく怖いけど、お仕置きの後はすごく優しくなるんだ・・・。



「携た・・ふぇっく・・電話・・・んっく・・・壊れてない・・・?」
僕の涙を拭いてくれた後、すぐに携帯電話を手に取って、何かをチェックし始めた。
「大丈夫、壊れてないよ。
 ちょっと傷が付いちゃったけどね。」
「ご・・ごめん・・なさい・・・。」
「いいんだよ。
瀬奈の目に付くところに置いておいた俺にも反省点はあるからね・・・。
さあ、晩ご飯食べようか。」
再び携帯電話をチェスとの上に置くと、総ちゃんはニッコリ微笑んで僕の肩に手を回した。
「うん!!」
電話が壊れてなくてよかったぁ。

2006年02月24日(金) 22時42分15秒 公開
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■作者からのメッセージ
書き始めてから何年もたっているため、瀬奈の年齢は変わらないのに、年代はじわじわズレが・・・。(汗)
『ドラ○もん』みたいに、流行り物は出さない方がいいのか!?


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