日常茶飯事71
昨日、欲しかったゲームソフトをやっと買ってもらえた。
総ちゃんのことだから、絶対買ってくれないと思ってたけど、連休にどこにも連れて行ってあげられなかったから、って買ってくれたんだ。



友達はみんな持ってるから、早くクリアしないと僕だけ弱いままだ。
せめてみんなと同じくらいの強さにならないと、対戦してもいつも僕が負けちゃう。
特に涼一なんか、もう全クリしちゃってるし。



このステージさえクリアすれば、次のステージに行けるのに!!
でもやっぱり基本アイテムを全部揃えてないとクリアできないのかな・・・。
どうせなら攻略本も一緒に買ってくれたらよかったのに。
明日、涼一に借りようっと。
「瀬奈、もうその辺でやめておいたら?
 朝からずっとゲームやってるんじゃないの?」
仕事が終わったのか、休憩なのか、総ちゃんがリビングにやってきて、最初に言ったのがゲームのことだ。
「別にずっとじゃないもん・・・。」
ご飯だって食べたし、トイレもお風呂も入ったよ。
「宿題は済んでるの?
 瀬奈のことだから、昨日のうちに終わってる、なんてことはないよね。」
「うん、明日やるからいいんだよ。」
宿題なんて、漢字ドリルの漢字を三つノートにするだけだもん、日曜日の夜でもすぐにできるよ。
それに総ちゃんは、何かと言えばすぐに、宿題は済んだの?って言うんだから。
「いつもギリギリにならないとやらないんだから・・・。」
「もう!!ちょっとは黙っててよ!!」
総ちゃんが横でごちゃごちゃ言うから、失敗しちゃったじゃない!!
「勉強もそれくらい熱心にしたらいいのに。」
勉強なんて、ちっとも楽しくないんだから、ゲームと同じようにできるわけないじゃない。

またさっきの場所まで戻って最後の試練をクリアしないと、このステージのボスと対決できないのに。
「瀬奈、さっき終わったんじゃないの?
 それに、もうそろそろ寝る時間だよ?」
「さっきは失敗しただけで、終わったんじゃないよ!!
 寝るのだって明日は日曜日なんだし、遅くなってもいいんだよ。」
休みの日は僕はお昼近くまで寝るんだから。
「でももう10時になるよ?」
まだ10時じゃない。
この時間から、お笑いのテレビ番組見るって言ってる友達はいっぱいいるし、こんなに早く寝てるのって僕くらいだよ。
「いいんだってば!!」
「瀬奈!!
 いつもは9時、休みの前は10時に寝るって約束だったじゃない。」
総ちゃんがうるさくてゲームに集中できないよ!!寝るのが余計遅くなるじゃない。
「ちょっとくらいいいじゃない!!
総ちゃんのケチッ!!バカッ!!」
「瀬奈っ!!」
「やっ・・・やだっ!!」
言い過ぎたと思った時にはもう遅くて、ゲームを取り上げられたと思ったら、あっと言う間に総ちゃんの膝に乗せられてしまった。
パジャマだから、脱がされるのだって早い。

「わぁぁーーーんっ!!」
1発目からすごく痛い。
「やだぁ!!痛い!!やめて・・・。
 もう寝るからやめてーーーっ!!痛ぁーーーい!!」
「最初から素直にそう言えば、痛い思いしなくて済んだのに。」

総ちゃんはパンツとズボンを穿かせると、膝から下ろしてくれた。
「ふぇぇーーーっ・・・。」
でも、すぐにやめてくれてよかった。
本当はもっと叩かれるんじゃないかと思ったんだ。

リビングを出ようと、僕はゲームを持った。
「寝るのにゲーム持って行くの?」
「・・・うん・・・。
 朝起きたらすぐにするんだもん・・・。」
って言うのは建前で、布団の中でやろうと思ってるんだ。
「本当?
 瀬奈のことだから、布団の中でやろうと思ってるんじゃないの?」
どうしてバレちゃうんだろ・・・。
「・・・そんなこと・・・ないもん・・・。」
僕は俯いたまま答えた。
「布団に入ったらすぐに寝るんだよ?」
「・・・うん。」
「おやすみ。」
「おやすみなさい・・・。」
総ちゃんも寝るのかな・・・。それともまだ仕事があるのかな・・・。
聞きたいけど、聞いたら怪しまれると思うから、何も言わずにリビングを出た。



寝るまでに、もうちょっとだけゲームしようっと!!
今部屋に来たばかりだから、総ちゃんだって覗きに来ないだろうし。
ちょっとだけやったら寝るから大丈夫だよね。
それにドアを開ける音だってするはずだ。



あ、あぁぁーーーっ!!
もうちょっとだったのにっ!!
布団に入ってから何度も挑戦してるのに、もうちょっとってところで試練に失敗しちゃう・・・また戻らなきゃ・・・。
「瀬奈?」
「わぁっ!!?」
いきなり布団を捲くられた。
「そ、総ちゃ・・ん・・・。
 ビックリさせないでよ・・・。」
いつ入って来たんだろう・・・。
全然気付かなかった・・・。
「やっぱり、こんなことだと思ったよ・・・。
 すぐに寝るって約束だったよね!?」
「ちょっとだけ・・・だもん・・・。
もう寝るから向こうへ行って!!」
下を向いたままゲームの電源を切ると、ゲームを枕元へ置いて布団をかぶった。

「瀬奈っ!!」
「やっ・・・。」
総ちゃんは布団を捲くると、部屋の電気をつけた。
「寝たくないなら寝なくていいよ。
 その代わりお仕置きをするからね。」
「や、やだぁ!!」
総ちゃんはベッドに腰を下ろすと、シーツにしがみ付いてる僕を引っ張り、膝の上に乗せてお尻を剥き出しにした。

「嫌・・・総ちゃん!!
ふぇっ・・・・・やだぁ!!痛い!!」
さっき叩かれたばっかりで、まだお尻が痛い感じがするのに。
「嫌じゃないよ。
 自分でもわかってたでしょ!?」
わかってたけど・・・。
でもちょっとだけだし、総ちゃんが来たらわかるって思ってたんだもん・・・。
「やぁぁ〜〜〜っ!!
 痛い・・・えっく・・・ごめんなさい!!」
お尻がジンジン痛い・・・。
「わかっててやったんだから、謝ったってやめないよ。」
そう言って、さっきよりも強く叩いた。
「痛ぁーーーいっ!!
 や・・・痛い、痛いっ!!やだぁ!!」
総ちゃんのことだから、本当にやめてくれないかも・・・。
「うわぁぁーーーん!!
 やだぁ!!ごめんなさーーーい!!」
痛いのを紛らわせるために足をバタバタさせるけど、ベッドの枠の部分に当たったりして、足まで痛くなっちゃう・・・。

「総ちゃ〜〜〜ん!!
 やだ・・・やだぁ!!痛いーーーっ!!」
もう、いつもと同じくらい叩いてるんだから、やめてくれたっていいじゃない。
「・・・・・。」
「総ちゃん!!痛い!!総ちゃんってば!!」
本気でやめてくれないのかな・・・。
「総ちゃん!!やめてよ〜〜〜!!
あぁーーーん・・・痛いーーーっ!!ごめんなさい!!」
お尻が痛くて眠れなくなっちゃう・・・。

「明日、いつも通りに起きて宿題を済ませるって約束するなら、やめてあげてもいいよ?」
「する・・・約束・・痛っ・・するからやめて!!」
でもいつも通りなんて眠い・・・。
それに、そんなこと勝手に決めてズルイ!!
「本当に約束できる?」
「う、うん・・・。」
「・・・じゃあこれで終わり。」
そう言って、パンツとズボンを穿かせると、ひざから下ろしてくれた。

「早く寝ないと明日起きられないよ?」
「・・・うん・・・。」
今、何時か気になって、枕元の目覚まし時計を見た。
もう11時過ぎてる・・・ってことは、1時間くらいゲームやってたのか・・・。
「それから、ゲームは宿題が終わってからだよ?」
「・・・ゲーム・・・やっていいの!?」
総ちゃんのことだから、ゲーム禁止!!とか言うんじゃないかと思ってたのに・・・。
「いいよ。
 ダメって言っても隠れてするでしょ!?」
「ぅ・・・ぅん・・・。」
どうしてわかっちゃうんだろ?

「ほら、早く寝ないと明日起きられないよ。」
総ちゃんはベッドを整えると、僕の背中を軽く押して、布団に入るように言った。
「うん・・・。」
「今度こそおやすみ。」
「・・・おやすみなさい。」
僕が布団に入ったのを確認すると、総ちゃんは部屋の電気を消して出て行った。



お尻が痛かったけど、時間が遅かったからか、僕はすぐに眠りについた。



2008年06月21日(土) 15時35分03秒 公開
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■作者からのメッセージ
何話目かで、瀬奈の就寝時間は9時から10時に延長してたような気もするけど・・・。
更にゲームは2時間まで、とかも言ってたような・・・。
ま、いっか。


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